日本でどこにでもいる鳥と言えば、、スズメやハト、それからカラスとか。ハワイでは、ちょっと違った鳥たちを普通に見かけます。まずは世界の鳥学者も注目の野良ニワトリをご紹介します。
野良ニワトリ
ハワイには野良ニワトリがいっぱいいます。
カウアイ島のニワトリは有名ですが、オアフ島にもいっぱいいます。野生じゃなくて、野良です。元々、家畜やペットとして買われていたニワトリが逃げたりして勝手に増えて…要するにホームレスです。
そして、草の生えた地面がいっぱいあるので、住む場所には困らないみたいです。
ワイキキではあまり見かけませんが、郊外に行けば割とどこにでも出没します。公園とか観光スポットにもいるし、スーパーやショッピングモールのちょっとした植え込みにも、本当にどこにでもいるんです。カイルアだったら、ターゲットの駐車場とか、ホールフーズとか。
ボタニカルガーデンにもいっぱいいます。ノースショアのワイメアバレーには、ニワトリだけじゃなくて、野良クジャクもいます。
あ、お店の周りをうろついてるニワトリさんたちは、やや凶暴です。
常に食べ物を狙ってますので、ご注意ください。
ヒヨコって黄色じゃないの!?
ハワイはあったかいので、ほぼいつでもヒヨコが生まれます。10羽とかのヒヨコを連れたお母さんも珍しくありません。
ニワトリと言えば白、ヒヨコは黄色が定番で、茶色いニワトリの方が珍しいんだと思ってました。でも、野良ニワトリは、色とりどり。もちろんヒヨコも色とりどり。黒、ブチ、茶色…真っ白なニワトリとか黄色いヒヨコは、ペットショップ以外では見かけません。
”ヒヨコの色柄が、猫級に豊富”というのは、ちょっとしたカルチャーショックでした。
飼われているニワトリは、ロードアイランドレッドやプリマスロックという品種が人気みたいなので、そのような雰囲気の野良ニワトリが多いです。時々、これは闘鶏でしょ?っていう首の長いコも見かけます。賭け事は禁止なんですが、こっそりやってるらしいです。
そういう訳で、野良ニワトリは色もサイズもスタイルも様々。お母さんとは全然違う色のヒヨコもいたり、本当にカラフルです。個人的には、黒いボディでお尻のところがハート形に白いヒヨコちゃんがこれまで見た中で一番可愛かったなー。
ところで、アメリカのニワトリは”Cock-a-doodle-doo”と鳴くのか?という疑問なんんですが、やっぱり何度聞いても”コケコッコー”の方がしっくりくる気がします。私の友達(バイリンガル)は、「アメリカ人って、耳悪いんじゃない?」と言ってました。
野良ニワトリvs野良猫
我が家のパーキングには、フェンスを越えて、野良猫さんと野良ニワトリさんがいつもやってきます。フェンスの向こうは、大きな木がたくさん生えたミニジャングルみたいな場所で、夜中の12時くらいから”コケコッコー”が始まります。
ちなみにフェンスの高さは2メートル以上あるんですが、野良ニワトリさんは飛び越えます。かる〜く飛び越えます。時々、木の上で寝てたりします。
あ、片側一車線の道路くらいなら、飛んで渡っちゃいます。あまり優雅な感じではないけど。
パーキングにやって来る野良猫さんは、黒に白ソックスのコと、三毛くんと、薄い茶色で尻尾がフサフサのコ、そしてトラくんの4匹。
野良ニワトリは、茶色を基調にしたカラフルな雄鶏が2羽、白を基調とした雄鶏が1羽、そして黒い雌鶏と茶色い雌鶏が合わせて10羽、つまり13羽のニワトリが常時地面をつついたり、昼寝したりしてます。
早朝から夕方まではニワトリたち、夜暗くなると猫たちがウロウロし始めます。
数の上でもニワトリが上回っているわけですが、喧嘩しても猫よりニワトリが優勢です。
そんな感じで、野良猫たちと野良ニワトリたちは、なんとなく共存してるように見えます。
野良ニワトリさんたちは、人をよーく見てます。なんか食べ物くれそーな人、というのを選んでるようです。犬並みに、人を見る目があります。
私は、食べ物をくれそうなタイプに見えるらしく、パーキングでどれか1羽のニワトリさんと目が合うと、「コォーコッコッコ」とか言いながら駆け寄ってくるわけです。
かわいいなと思います、1羽なら。
1羽の声に反応して、みんな走ってきます。
10〜20メートルくらい向こうから、一斉に走ってくる様子は圧巻です。恐怖すら感じます。
そして、私が何も持っていないと判断すると、一斉にブーイング。というかクーイング?何やら、めっちゃ文句を言われます。
その点、猫さんは空気が読める。控えめで、距離感を大切にしてくれます。
食べ物を持っていなくても、スリスリしてくれたり、友好的です。
私は猫が好きです。とっても。
でも、ニワトリにも長所は色々とあります。案外、家族を大切にするようです。
一夫多妻制のようですが、特にヒヨコ連れの雌鶏がいる場合は、雄鶏がしっかり見張りをします。そして母鶏は、大きな食べ物を小さくクチバシでちぎって、ヒヨコが突きやすいようにしてあげたりもします。子煩悩なんです。
ただし、よその子には厳しいです。自分の子供たちに迷子のヒヨコが混じってたら、激しく突ついて追い払います。
私から見たら、ほぼ同じヒヨコなのに。よその子を養う余裕なんかないわよっ!って感じ。
だから、ヒヨコは、母からはぐれたらすぐに命の危険にさらされます。野良ですから。厳しいです。
野良ニワトリvs人間
たいていの人は、そこにニワトリがいてもあんまり気にしていないようです。そして、ヒヨコはホントに可愛いです。たくさんいると癒されます。雌鶏さんがたくさんのヒヨコを連れて道路を横断するのを車が止まって待ってる、という光景も日常茶飯事。
でも、迷惑を被っている人々もおられます。フンが多いとか、木の上で産んだ卵が地面に落ちて割れたとか…(木の上で寝るニワトリも結構いるみたいです。)
それから、果樹園農家さんは、木を傷つけられるという被害もあるようです。
かと言って、ニワトリを捕獲して去勢…は難しいし、むやみに殺して良いわけでもありません。
ただ、時々捕まえて食べてる人がいるらしいです。マジです。法的にも、庭に入ってきたニワトリを捕まえてもOKなんだそうです。
“Locals are free to take them (if they come onto your property) and put them in the pot,” だそうです。
野良ニワトリの天敵は、犬と人間と車かな。